今日も前回のつづきです。
母が病院から家に帰りました。
正直嬉しい退院ではありませんが
これでよかったんだと自分に言い聞かせています。
無理な薬類をやめこれからは自然に流れに任せてゆきます。
その前に昨夜無事遠征から帰ってきた息子にも朝一番で病院に来てもらい看取りの話をして母の手を握ってもらいました。
間に合ってよかったです。
人は自宅で生まれ自宅で亡くなる。
かつては当たり前だったことがいつしか大きく変わってしまいました。
そう、病院で生まれ病院で亡くなる。
思えば息子も自宅で自然分娩で生まれました。
その時私は妻のいきむための手を置く台の役割になって
この世に出る瞬間の息子を一番近いところから見ていました。
その瞬間は急に涙がどっと溢れ出たのを覚えていますし
今も目に焼き付いています。
誕生も死も近い者が同じようにしっかり関わる大切さを改めて感じます。生まれる時は母に抱かれ生まれ逝く時は母を抱いて送る。今日は山梨の2人の看取り士さんが来てくださり関わり方を学びました。
瀬戸内寂聴さんは「人は旅立つ時に25メートルプール529杯分の水を瞬時に沸騰させるだけのエネルギーを傍らにいる人に渡す」と言われたそうです。
この魂のエネルギーを受け取る時が看取りの時だそうです。
赤ちゃんの時抱きしめられたように今日は自宅で母をしっかり抱きしめます。幼い頃の思い出が次々に蘇り涙が出てきます。
「母の子でよかった!」素直に思います。